再掲・中西秀彦著 「我、電子書籍の抵抗勢力たらんと欲す」

本著は中西秀彦さんが印刷学会出版部から刊行されている「印刷雑誌」に掲載したコラムや、ご自身のブログに掲載した記事をまとめたものです。発行は印刷学会出版部です。

著者は京都の某印刷会社の専務として活躍されています。パソコンの黎明期からその進歩と能力に注目し、印刷界での利用を進めてこられました。上記の雑誌に「印刷屋の若旦那コンピューター奮闘記」を連載し、現在も「京都の元・若旦那IT奮闘記」を執筆されています。

機会があったらぜひ読んでみて下さい。

我、電子書籍の抵抗勢力たらんと欲す

• 作者: 中西 秀彦
• 出版社/メーカー: 印刷学会出版部
• 発売日: 2010/07
• メディア: 単行本

さて日本の大手出版社、印刷会社、電器メーカー等が電子書籍という商機を逸しないため大変な努力をしてきたが普及という意味では、大きな前進はありませんでした。
シャープやリコー、凸版印刷、大日本印刷等電子書籍用のリーダーを開発してきたものの大きく普及するには至っていないようです。

ところがiPadの発売によって急に環境が変わりました。アメリカでは相当数の電子書籍が発売されているようですが、日本ではまだまだです。オンライン書店でも試し読みは電子書籍でできるが、実際の購入品は紙に印刷された本なんていうケースが多いのです。

そこでみなさん自炊を始めたんですね。
もちろん専用端末はなくても普通のパソコンでも電子書籍は読めるわけです。かなり大勢の方が電子書籍化は実施されていました。ただ「これだ」というリーダーはなかったと思います。

でも自炊などという手間をかけずに初めから電子書籍として発行されていれば苦労はいらないんです。
早く色々な書籍がでてくるといいなと思っています。
文書情報系はまだいいんですが、写真を含むカラーの雑誌などは見る端末などで色調が全く異なります。
またコピー防止やポータビリティなど著作権がらみのことはまだ未整備です。

そういった技術や法的整備を含めてまだまだ問題点は多く、出版社もいろいろと考えているのかなと・・・

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